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音であそぼう♪【DUMIを体験しよう】

音であそぼう♪【DUMIを体験しよう】

フランスにおける音楽の国家資格DUMIを、日本で唯一資格保有しておられる柳澤 藍先生をお迎えして、全学年一緒に音を感じてあそびました♪

 

柳澤先生の動きや声、バイオリニストや声楽の先生の生の音、声に合わせて音と親しみました♡全身で音を聴く、感じることができ、子どもたちも楽しみながら参加していました♧

 

以下、柳澤先生をご紹介いただいた京都女子大学 ガハプカ奈美先生より、メッセージをいただきました。

 

 

 

【同じ空間で音を感じて、音で気持ちがつながる ― 様々な音を通した豊かな感性を育む時間】

 

6月30日に京都幼稚園で「DUMISTE(ドゥミスト)」による活動を行いました。DUMIとは、フランスの教育制度の中で音楽の教育を行うために必要な国家資格です。今回の講師である柳澤藍先生はこの資格もっておられ、先生自らの経験を踏まえ、音楽が心を伝える手段であることを教えてくださいました。

この日、共通してたてたテーマは、「音を聴くこと」「音を奏でること」「音を探すこと」「ルールを守ること」そして「他の人と感じ方の違いを知ること」でした。

活動の中では、決まった“正解”はありません。まず自分がたてた音とお友達がたてた音があって、重なったり、間が出来たり…合わせたつもりが少しずれていたり…

「こうしなければならない」は一つもなく、とにかく音をしっかり聴き、味わう時間でした。「自分の出した音はどんな音だった?」「となりの子の音はどう聞こえた?」

そんなふうに、自分と他者の音に耳を澄ませて「音の世界」へ集中力が深まっていったのが印象的でした。

子どもたちは、身体を使って音を出したり、楽器を鳴らしたり、静かに聴き入ったり…。思い思いの表現を楽しみながら、それぞれの「音の世界」を感じていました。

子どもたちからは、「今、音がそろったね」「自分が動くと音がなるんだね」など、そんな素直な発見の声が聞こえてきそうな表情で生き生きとしていました。自分の感じたことを大切にしながら、お友だちの音を聴いてそれぞれの表現にもふれることで、音を通じたやさしいコミュニケーションが生まれました。

これからも、子どもたちの「感じる力」「表現する力」を育む時間を大切にしてほしいと思います。

 

京都女子大学 ガハプカ奈美

 

 

※DUMIとは「Diplôme Universitare de Musiciens Intervenant」の略で、1984 年にフランス政府の文化・通信省、国民教育省により定められた音楽家の専門資格です。DUMIは、音楽家*に専門資格を与え、小学校と幼稚園において教師と協力し、職業として活動できるようにすること、学校における音楽の学習環境向上することを目的としています。またDUMIを取得した音楽家のことをフランスでは一般的にDUMISTE(デュミスト)と呼び、これはピアニスト、ヴァイオリニストと同じように単語の語尾に「~ist(専門家)」がついたものです。この資格は、大学附設の養成センター、CFMI(Centre de Formation de Musiciens Intervenants)で2 年間、延べ1500 時間、理論と実践を学び修了試験の実地試験と論文審査に合格すると取得できます。DUMIの特徴として、DUMISTEは専攻する楽器を専門的に教えるのではなく、プロフェッショナルな音楽家として活動する傍、学校をはじめ、様々な教育文化機関と連携して、演劇・パントマイムなど関連する芸術活動の技法を用いて音楽芸術の創造的活動を教授することができます。